アレルギーゼロの住まいをめざす

健康住宅デザイン情報局

健康住宅、シックハウスや環境病の情報など。たまにプライベートの近況も。”アレルギーゼロの住まいをめざす<健康住宅デザイン工房>” https://www.kenkoujyutaku-dk.com/

タグ:シックハウス

先日のD様宅で測定を行いました。
今回は測定可能なものを全て行いました。



DSCN0146
DSCN0157


 (かなり測定器は多かったです。リビングに設置しました)




D様の症状は目や喉が痛くなるそうです。その為、今でもホテルなどを
転々とされていらっしゃるそうです。

D様は周辺の方に話してもなかなか信じてもらえないそうで、
お住いのマンションでもだいぶ肩身の狭い思いをされているとお聞き
していました。



測定の結果、、、。まだ途中経過ですが、分析会社のK氏から連絡がありまし
た。
「途中ですが、異常値の物質がありますね、とりあえずお客様もお困りなので
取り急ぎ報告します。」との事。
(K氏も現場でお客様に会っているので、気にしてくれていて、普通はしない
と思いますが、わざわざ連絡してくれました。有り難い話です。)

それはエタノールとアセトンでした。
他に比べると、測定値は 桁が違います。

何かを消毒する時に使う事もありますし、接着剤や溶剤、いろいろなもの
に含まれている物質です。

とにかく、お客様がおっしゃってた事は間違いではない事がわかりました。

これから更に原因物質を探っていきます。


 

築26年程の高級マンションにお住いのC様からの依頼により、
おウチに伺いました。
どうも、匂いがひどくて我慢できないというものでした。
目がチカチカする、喉と鼻が痛い、咳が出る、気分が悪いなる 
などの症状があるそうです。
この4月から入居されてますが、リフォームを1月~3月までに行った
そうです。
とりあえず、今回はお話しを伺い、簡易的なホルムアルアデヒド検査
だけ行いました。。(ホルムアルデヒドの結果は0.04PPM、OKでした)
DSCN0111


伺ってビックリしたのは、同じクロスや塩ビシートを貼っているにも
かかわらず、ある一部屋だけがすごくビニールのような匂いが立ち
込めている事でした。

クロスや塩ビシートの可塑剤が熱で酸化されて匂いが充満したの
かもしれません。
または、接着剤に含まれている物質かもしれません。

可塑剤についてはフタル酸類の検査が必要です。

しかし、フタル酸類の検査は測定してもあまり出た試しがありません。
また、出たとしてもだいたいお国の指針値まではいきません。


個人的な見解ですが、国の指針値自体が高めに設定してあるのでは
ないかと思います。
実際にはもっと少ない数値で症状を訴えたり、苦しんでいる人が大勢
いるのではないでしょうか。現に、今まで読んだ医療の学術情報の
中ではそういうケースが非常に多いです。


しかし、一部屋だけどいうのが不思議です。その部屋は比較的日は
当たりやすい西側の部屋ですが、そこまで違いが出てくるものか疑問です。

とりあえず、まずはしっかりとした測定を行いたいと思います。

それにしても、先月から気温が上がってきて依頼される方が非常に増えています。

 

Aさん宅で先日行った定性分析。

結果が出ました。
今回の検査はVOCに限ってやりましたので、農薬類やフタル酸類は測
っていません。

しかし、異常なものが一つでました。
それはαーピネンです。 ↓


石井隆様邸報告書グラフ(JPEG)
これは通常は無垢の木から放出されるもので、木の香りのするやつで
すが、MDFやパーティクルボードからも一時的には出るようです。

そして、これは最近の空気質の検査ではよく出る事があって、
どうも、α-ピネンはアルデヒド類に変化するのではないかと言われてい
ます。


しかし、部屋を見渡す限り、その原因らしきものはありません。無垢の
フローリングを使っているのならわかるのですが、フローリングはパナ
ソニックのベルティスです。
これは表面にだけ薄く板を使っていますが、コーティングもされているし
とてもじゃないけど考えにくい。

外部においてある木材かなとか、いろいろ考えましたがそれも考えにくい。

そこで、床下を点検してみる事にしました。
DSCN0005


さすが築一年目できれいですが、そのものすごい木の香りに圧倒されました。!
まちがいなく、αーピネンの原因は床下でした。
ここに使っている大引きが杉で香りがすごい!

しかし、なんでこうも匂いが籠るのか。
原因は基礎上にパッキンをつけて換気している、基礎パッキン工法ですが、
どうも外部の基礎モルタルの仕上がうまくなくて、換気スリットを塞いています。
その為、床下に空気が籠るようです。

空気の循環がうまくできてないようですね。

それと、部屋内も実験してみました。
煙で風の流れを確認してみました。
結果、一つ分かった事は、どうもコンセントの差込口から空気が流入している
という事。手をかざしてみても冷たい空気があたりますし、結構流れてきている
んですね。特に第三換気法を行っている場合、壁や床下内部の汚染空気が
ここから入ってくるのでしょう。

コンセントは閉じるキャップみたいのがあるし、これをつけるべきですね。



αーピネンだけが全ての原因とは断定はしませんが、
とりあえず、床下の空気を循環させるパッキン工法専用の換気扇をつける
か検討です。
 

↑このページのトップヘ