最近、立て続けに同じ状況のお客様から点検要請がありました。
家全体が化学物質で汚染されて住めなくなるそうです。
しかも、あらゆるものが徐々に汚染され、行き場がなくなり、
仮住まいやホテル暮らしを余儀なくされてらっしゃいました。


お話しをお聞きし、現場を見ると、
特にナイロン、塩ビ系、繊維類などに独特のスーっとした嫌な匂いが
ついてるのが特徴でした。
また、症状としては、眼が赤くなったり喉がやられたり、頭痛、その他
耐えられない状態になるようです。

人によって反応の大きさは違いますが、学生のような若い方は
比較的反応は小さく、体力のない女性や高齢になるほど敏感に
感じられるようです。


いろいろと家の中を調べさせて頂いた結果、
原因は、どうやら着物などに使われる防虫剤の樟脳が、最近の防虫剤、
ナフタレンやパラジクロロベンゼンなどと化学反応を起こして
いると推察されました。

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<イメージ>


参考 ↓ 

http://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2015_11.html


身の回りの製品に含まれる化学物質シリーズ 家庭用防除剤[PDF形式](製品評価技術基盤機構)



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使いものないならなくなった服の一部 ↑ 





依頼をされてきたお客様の共通点は、みな、着物を置いている
タンスなどから汚染が広がってきていました。
まず、そのタンスを置いている部屋などはほぼ使い物にはなりません。
壁や天井の下地からとりかえないとダメなようです。
一度クロスを剥がせば大丈夫だと考えてリフォームしましたが、
剥がした結果、ボードまで染み込んでおり、結果全て取替えました。

今まで何件か対応させて頂きましたが、対策としては、
とにかく汚染源を早く撤去し、匂いが移ったものは破棄していく事です。
放置するとどんどん広がります。


しかし、こうも立て続けに何件も同じような依頼があるという事は、
最近の防虫剤が反応しやすいものになっているのではないかと
疑ってしまいます。。。。